妻の両親の養子になっています。相続等における権利関係はどうなりますか?


まず奥さんのご両親との相続関係ですが、あなた自身が本当に養子になっているのかどうか確認が必要です。というのは、結婚して奥さんの姓を名乗っている場合、それだけで奥さんのご両親の養子になったものと誤解されている方がいらっしゃるからです。法律上の養親子関係として認められるためには、婚姻届とは別に養子縁組の届出をしていなければなりません。

あなたの養子縁組が有効に成立していた場合、あなたは奥さんのご両親の嫡出子(父母の婚姻中に出生した子と同じ地位を取得すること)になりますので、奥さんやその兄弟姉妹と同様に、あなたには奥さんのご両親の遺産を相続する権利があります。一方で、あなたが有効な養子縁組の手続をとっていなかった場合、あなたに奥さんのご両親の遺産を相続する権利がありません。もし、あなたが奥さんのご実家の商売を継いでいたりして、その店舗等の遺産を引き継ぐ必要がある場合には、ご両親が健在なら、今から養子縁組の手続をするか、あるいはあなたに財産を遺贈するという内容の遺言を遺してもらうといった方法が考えられます。いずれにせよ、養子縁組の成否は相続関係に大きな影響を及ぼしますので、早めの確認をおすすめします。

あなたが養子になっていた場合も、実のご両親との関係には影響を及ぼしません。従って、あなたには実のご両親の遺産を相続する権利がありますし、ご両親を扶養する義務も負っています。但し、あなたが幼いころから養父母のもとで「特別養子」として育てられていた場合には、実のご両親との親族関係は終了していますので注意してください。

司法書士に相談する
司法書士を検索する

タイトルとURLをコピーしました